Intel i5-13500(無印)のTurbo Power Limit設定メモ
Raptor Lake(i5-13500)へ換装したのでTurbo Power Limitの設定メモ。
<旧構成>
- CPU:Intel i7-8700
- マザーボード:ASUSTek ROG STRIX B360-G GAMING
- メモリ:Ballistix PC4-19200(DDR4-2400) 8GB x 4
- 冷却:ENERMAX ETS-T40Fit-TB(空冷)
<新構成>
- CPU:Intel i5-13500
- マザーボード:Gigabyte B660M DS3H DDR4【F21】
- メモリ:Crucial DDR4-3200 16GB x 2
- 冷却:オウルテック Silent Cooler CPU(空冷)
<Turbo Power Limitの設定>
auto
デフォルトのauto 設定だと、定格【PBP:65W/MTP:154W】を大きく超える180W近くまで電力消費する。CPU温度は95~100度をマーク。
Intel POR(メーカー定格)
従来のターボブーストに則った動作。負荷がかかり始めてから一定秒154Wで動作した後、65Wに落ち着く。
Intel POR enhance(?)
autoと同様に定格を大きく上回り170W以上電力消費する。
<K付き(i5-13600K)との違い>
まずターボ時の最大クロックの違いが挙げられる
K付き:5.1GHz
K無し:4.8GHz
K付きの電力設定については、定格が【PBP 125W/MTP 181W】となっているにも関わらず PL1(PBP) = PL2(MTP) = 181W と設定するのがスタンダードになっているらしい。
この181Wという数値を見る限り、K無しにおいても、BIOSの設定【Turbo Power Limit:auto】において、高負荷時(Cinebench R23実行中)の上限が180Wに近い値で推移していた為、K無しでもこの値が電力制限として機能していた可能性が高い。
ここで気になるのは、K付きと同様の電力設定で、K無しを稼働し続けても、問題が出ないのか?という点。
K付きの方が、クロック差を補うだけの耐熱強度になっている事を加味しても、181Wの電力制限でK無しが動作しているのを見てしまうと、冷却性能さえ担保できれば、かなりのパフォーマンスが発揮できるのではないかと期待が持てる。
もちろんサーマルスロットリングが機能しているので、製品寿命を著しく低下させるような状態は回避されるはず‥‥と信じたい。
ただしK無しでPL1の超過設定をするならば、上限は 181Wではなく、MTPの154Wに設定した方が良さそう。
<Cinebench R23(Multi Core)>
MTP無制限(実際は<181W)では、空冷でも15%近い性能UP
他サイトのベンチマーク結果を見るとマルチコアで2万超えしてますが、空冷だとこんなもんなんでしょうかね。
<総評>
超定格の電力設定を考慮しなくても、i5のコスパは相当に優秀。まずi5なのに14コア20スレッドある(ベンチマーク上ではi7 12700Fと同等かそれ以上)
K付きとの差も0.3GHz分程度なので、限界の性能を求めないのであれば、消費電力もやさしく、とってもリーズナブル。
特に、自分のように「深く考えずにとりあえず性能高そうなi7を選ぶ」といった思考においては、検討した価値は大いにあったといえる。